企業情報

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代表あいさつ

代表取締役社長 當間成
「徳を残して財を残さず」
激動の時代を生きた女性の報恩の精神を胸に。

弊社は2018年を以って創業100周年を迎えます。日本国内が米の流通量の減少や価格高騰を主因とする「米騒動」で揺れた1918年(大正7年)、那覇市旭町において金城三郎氏が創業した建材商より歴史は始まります。1928年(昭和3年)に創業者・故金城三郎氏の他界により、当時の東京実践女子国文科に在学中であった娘の金城キクさんが大学を中退し事業を承継。本人は戦時中、大分県に疎開し、終戦後の1948年沖縄への帰郷後に建材店を再開させたのです。琉球王国時代より、男性が商業活動を蔑視し、女性に学問を許さなかった歴史背景からも、戦後間もない沖縄県内においては経済活動のほとんどが、寄留商人(男性)などの経理に長けた県外業者が主力でした。
その時代に那覇の女性商人たちは、あまりにも無力で算数を知らないために巨額の金額を扱うことができず、彼女らは従来の露店商売を行うのみでした。混沌とした時代の中、琉球・沖縄の歴史史上、女性で初めての近代的経営者が、金城キクさんでした。アメリカ統治下の沖縄で戦前からの実績もあり、県内で初めて本土セメントメーカー(現・太平洋セメント)と代理店契約を締結。戦後復興の追い風を受け、本島、宮古・石垣へも販路を拡大し、県内トップクラスの建材問屋まで成長させたのです。沖縄女性経営者の先駆者として奮闘する傍ら、1961年(昭和36年)には、(財)金城報恩会を設立し、1962年(昭和37年)県内最古と言われる「みやぎばる保育園」、1963年(昭和38年)には「わかさ保育園」、1964年(昭和39年)には当時では珍しい東京都渋谷区に沖縄女子学生のための「和敬寮」、1974年(昭和49年)には遺言によって老人ホーム「おなが園」を開設させるなど、事業の成功で築いた巨万の富・財産を全て教育・社会福祉事業に捧げたのです。その精神を受け継いで50余年。私たち金城キクグループは、主力のセメント事業の他、建設、生コン、物流などグループ10社へ成長し、アジア商圏等の海外も視野に入れるなど、積極的な事業戦略を図っています。